00-コスタリカ ラス・ヌーベス農園 ゲイシャ(浅煎り)

2,160円(税込)

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生産国  :コスタリカ
農園  :ラス・ヌーベス農園
農園主  :ロベルト・マタ
マイクロミル  :M&M Pura Vida
地区  :タラス地区 ロス・サントス
標高  :1650-1950m
品種  :ゲイシャ
生産処理  :ナチュラル
焙煎度合い  :浅煎り
風味特性  :パイナップル&ジャスミンの印象

【コメント】 
「雲の上の農園 Las Nubes - 世代を超えて紡がれる物語」

コスタリカ中部、サンホセ県ロス・サントス地区。標高 1,650 - 1,950m の山岳地帯に、しばしば雲が立ちこめる斜面の一角に Finca Las Nubes(雲の農園) はあります。その名のとおり、朝は霧に包まれ、昼は陽光が木々の緑を照らし、夕暮れには再び白い雲が谷を覆い尽くす─ 自然が描くドラマの舞台のような農園です。

ー 1950年代から続く家族の夢

Mata Montero家の物語は 1950年代、ロベルトの曽祖父母がセントラル バレーからこの地へ土地を求めて移住したことに始まります。農業の知識と情熱を代々受け継ぎながら、彼らはより高品質なコーヒーの理想郷を探し続けました。

そして 1995年、ついに家族はこの Las Nubes を手に入れます。
標高、土壌、水はけ、気候──すべてがスペシャルティコーヒーに理想的な条件を備えたこの地で、Roberto Mata は家族と共に農園を育て、コーヒーづくりの新たな章を開いたのです。

ー 科学と伝統の融合

Las Nubes では伝統的な農法に加え、Somatic Embryogenesis(体細胞胚形成)という先端技術を導入。これは種子ではなく組織から新しい苗を培養し、母樹とほぼ同一の遺伝特性を持つ木を増やす方法です。健全で高品質な樹を選抜し、その特徴を次世代へと引き継ぐことで、カップ品質の向上と品種の安定性 を実現しました。

現在、6ヘクタールの敷地のうち 1ヘクタールが Geisha の区画として大切に管理され、樹齢はおよそ7年。この科学的アプローチと高標高のテロワール、そして代々受け継がれる経験が融合し、Las Nubes のコーヒーは年を追うごとに洗練されていきます。

ー M&M Pura Vida への進化

2017年、家族は生産から精製、流通までを一貫して行う M&M Pura Vida Coffee Processing Company を設立。祖先から受け継いだ知識と新しい技術を結集し、世界中のコーヒー愛好家を魅了する味わいを届けることを目指しています。現在、20名の家族がこの地に暮らし、農業と他の仕事を営みながらも、コーヒーは一族の魂の核として脈々と息づいています。

ー 一杯に込められた大地と家族の物語

雲と太陽、冷涼な風と火山性土壌が生み出す完熟チェリー。Natural プロセスでじっくりと乾燥させた Geisha は、ジャスミンのような花の香りとパイナップルを思わせるトロピカルフルーツの甘さ を持ち、クリーンで長い余韻を残します。それは単なる一杯のコーヒーではありません。1950年代から続く家族の夢、科学と自然の調和、そして雲の上の農園が奏でる時の物語が、カップの中に凝縮されているのです。