00-コスタリカ レオンシオ農園(中深煎り)

1,080円(税込)

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生産国  :コスタリカ
農園  :レオンシオ
農園主  :アントニオ・トーニョ・バランテス
マイクロ ミル  :エルバス
地区  :ウエストバリー,ナランホ ,ロウルデス
標高  :1500 ‐ 1550m
品種  :ヴィジャサルチ
生産処理  :ウォッシュト
焙煎度合い  :中深煎り
風味特性  :ブラックカラント&ブラウンシュガーの印象

【ストーリー】 
「静かな丘に宿る情熱 ― Herbazu Leoncio の物語」

朝もやがゆっくりと谷を満たし、火山性の土壌がほのかに陽を返す――

コスタリカ・ウエストバリー、Lourdes de Naranjo。 この穏やかな丘の上に、家族の名を冠した小さなマイクロミル**Herbazu(エルバス)**が佇んでいます。その名は「HERmanos BArrantes ZUniga」、つまり“バランテス兄弟”を意味します。

家族の中心にいるのは、三代目生産者 アントニオ・“トーニョ”・バランテス。 14歳のとき、父に「進学か農業か」と問われ、迷わず「農業を」と答えた少年は、やがてコスタリカのコーヒー史を変える人物となりました。

2000年初頭、彼は兄弟たちと共に自分たちの手で収穫したコーヒーを精製するための小さなミルを建てます。それが「Herbazu」のはじまりでした。

当時のコスタリカでは、収穫したチェリーを大手精製所へ運ぶのが常識。しかしトーニョは「自分の味は、自分で仕上げたい」と願いました。その決断が、やがて国全体に広がる“マイクロミル革命”の火種となったのです。

Herbazuの敷地には、今も彼の家族が暮らし、10ヘクタールあまりの畑にはVilla Sarchíの木々が整然と並びます。標高1,500〜1,550 m。火山由来の砂質土壌は水はけがよく、porosやguabasの木々が柔らかな木陰をつくります。除草剤や殺虫剤は使わず、自然と共にある栽培を貫いてきました。

その中でも特に大切にされているのが、家族の名を冠したFinca Leoncio。熟したチェリーは一粒ずつ丁寧に手摘みされ、清らかな湧き水で洗われるウォッシュドプロセス。乾燥棚の上では、陽光と風を浴びながら、数日かけてゆっくりと水分を失っていきます。トーニョは乾燥の進み具合を指先で確かめ、「今が最も香りが閉じ込められる瞬間だ」と語ります。

こうして生まれたロットを中深煎りに仕上げると、カップの中から立ちのぼる香りは、ブラックカラントやブラウンシュガーを思わせる甘い芳香。口当たりは絹のように滑らかで、後口にはしっとりとした甘みと穏やかな余韻が残ります。 それはまるで、手間と愛情を惜しまず育てられた家族のぬくもりそのもの。

トーニョはよく言います。「コーヒーは、自然と人の対話の結晶だ」と。Herbazuの畑には、彼のその言葉が息づいています。自然を敬い、手を抜かず、挑戦を恐れない姿勢――。彼の探究心は常に未来を見据えています。

一杯のLeoncioを口に含むと、その静かな丘で吹く風の音まで聞こえるようです。火山の大地、霧の朝、家族の笑い声、そしてトーニョの確かな手がもたらす温もり。

"Herbazu Leoncio / Villa Sarchí Washed” それは、革新と誠実さがひとつになった、静かなる情熱の味わいです。

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