00-【WEB限定】ケニア ムガヤ・ファクトリー(深煎り)

1,080円(税込)

豆の状態
購入数

生産国  :ケニア
ファクトリー  :ムガヤ・ファクトリー
生産者  :複数の小規模生産者
地区  :ニエリ県キリニャガ地区
標高  :1500−1800m
品種  :SL28、SL34、バティアン、ルイル11
生産処理  :ウォッシュト
乾燥方法  :アフリカンベッド
焙煎度合い  :深煎り
風味特性  :ブラックカラント&カカオの印象

【ストーリー】 
Kenya Mugaya
― ムティラ協同組合が誇る、誠実な仕事と深煎りのやさしさ ―

ケニア中部、マウント・ケニアの森が水と恵みをもたらす山麓地帯。火山性土壌と高い標高、澄んだ空気に包まれたキリニャガ高地に、Mugaya Coffee Factoryはあります。

ムガヤ・ファクトリーは1975年に設立された、地域でも特に信頼の厚いウォッシングステーション。この精製所は、キリニャガの生産者を束ねるムティラ生産者協同組合のもとで運営される10のウォッシングステーションのひとつで、カグモの町近郊に位置しています。

協同組合の強い連帯と、マウント・ケニアの麓という理想的な立地条件が、ムガヤの一貫した高品質を支えています。ここにチェリーを届けるのは、約1,700人の小規模農家たち。 一人ひとりが管理するコーヒー畑は、わずか0.1ヘクタールほどです。

彼らはコーヒーだけに頼るのではなく、トウモロコシや豆、ジャガイモ、野菜などの自給作物を育て、さらに多くの農家が紅茶栽培も行っています。こうした混農スタイルは、家族の暮らしを支えるだけでなく、地域の生態系や多様性を守る役割も果たしています。

収穫期、完熟したチェリーは摘み取られるとすぐにムガヤ・ファクトリーへ運ばれます。鮮度を何より大切にするためです。到着後は、ステーションマネージャーの管理のもと、未熟果や過熟果を丁寧にハンドソート。その日の受け入れが終わるとパルピングが行われ、約24時間のドライファーメンテーションへと進みます。

発酵後、ミューシレージを洗い流すのに使われるのは、マウント・ケニアの森林地帯から流れ出るルワムタンビ川の清らかな水。洗浄後は6時間のソーキング(浸水)を経て、アフリカンベッドと呼ばれる高床式乾燥棚で、ゆっくりと天日乾燥されます。一つひとつの工程に細やかな気配りを重ねることで、ムガヤのコーヒーはクリーンで表情豊かな味わいを保ち続けています。

ムガヤの栽培品種の90%以上を占めるのはSL28とSL34。冷涼な気候と肥沃な土壌に適した、ケニアを代表する伝統品種です。そこに少量のBatianやRuiru 11が加わり、病害耐性とほのかな複雑さをもたらしています。

今回のロットは、そんなムガヤの個性を、酸味が苦手な方にも楽しんでいただきたいという思いから、焙煎を深めました。明るい酸味は穏やかに、苦味とのバランスを整え、フルーティな甘さをコクが包み込むような印象に。

カップには、ブラックカラントを思わせるフルーティな風味。そこにカカオのようなコクが重なり、質感はとてもなめらか。深煎りでありながら、ムガヤが本来持つ果実の芯は失われず、静かな甘さが余韻に残ります。

協同組合の支えと、生産者一人ひとりの丁寧な仕事。そして、焙煎という選択によって引き出された、ケニアのもうひとつの表情。このムガヤは、「ケニア=酸味」というイメージを越えて、スペシャルティコーヒーの奥行きを教えてくれる一杯です。

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